印度藍(いんどあい)

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 インディゴ・ブルー。原産はインドで、紀元前二千年頃からすでに染料用植物として栽培されていた。

 伝統的な藍染めは木灰、石灰、天然炭酸ソーダなどを加えて、植物自体に含まれる還元菌を利用して

 発酵建てしたもので染め、空気酸化で発色する。

 下記の染色工程では簡便な方法として、固形の印度藍を用い、還元剤としてハイドロサルファイト、

 アルカリ剤として苛性ソーダを使う。


染色工程

@  印度藍(固形)150gをすり鉢で砕き、水150ccを徐々に加えてなめらかになるまで練り上げ、

   密封して一晩おく。




A  @の藍をボールに移し、約50℃の温湯10g、苛性ソーダ54g、ブドウ糖50g、ハイドロサルファイト

   90gを順にゆっくりと加えて溶かす。そのまま約20分間おいておくと、還元されて使用可能

   となるので、この液を貯蔵原液とし、色相に応じて必要量を取り出して使う。




B  ボールに約45℃の温湯10gを入れ、これに苛性ソーダ20g、ハイドロサルファイト30g、ブドウ糖

   100g、及び水1gにニカワ50gを煮溶かした物を加えて 完全に溶解する。


C  水槽に約45℃の温湯100gを用意し、Bを加える。



D Cの水槽にAの原液2gを濾過しながら入れて染浴を作る。


E あらかじめ温湯に下浸けしておいた染裂1反(400g)をDの発色浴に入れ、液面より布を出さない

    ようにして約5分間繰りながら染色する(ph10〜11)。




F  空気酸化を行うため、染浴から直接棹に干し揚げ、棹の跡が出ないように絶えず裂を動かして

   水切りする。この時点では染裂は緑がかっている。




G  空気酸化を終えると軽く水洗し、日陰で完全に干し(中干し)たのち、水洗して繰り上げる。

   さらに染め色を濃くしたいときは、EからGの行程を繰り返す。


H  残留するアルカリ分を中和するため、水60gに10%酢酸200ccを加え、Gの布を入れて繰り

   ながら酸洗いを数分行いのち、水洗して日陰に干す。



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